素因減額を主張されたときの反論方法
「ヘルニアの既往があるので3割減額します」「年齢的な変性が影響しています」――保険会社からの素因減額の主張は、そのまま受け入れるべきものではありません。最高裁判例の枠組みを踏まえれば、反論できるケースが多くあります。
素因減額の法的枠組み(最高裁判例)
- 疾患に当たる素因(椎間板ヘルニア等の病変)が損害の拡大に寄与した場合、公平の見地から減額があり得る
- しかし、疾患に当たらない身体的特徴(首が長い・骨格の個性・加齢相応の変性)は、原則として減額の理由にならないとされています
反論の3つの軸
軸1:「疾患」ではなく加齢性変化にすぎない
年齢相応の椎間板の変性・骨棘は多くの人にあるもので、疾患とはいえないという反論。放射線科の読影所見・医師の意見が武器になります。
軸2:事故前は無症状で支障なく生活していた
事故前に通院歴がなく、就労・家事・スポーツを普通にこなしていた事実は、「素因が寄与していない」ことの有力な間接事実です。勤務記録・健康診断結果・活動の記録を集めましょう。
軸3:減額割合の根拠がない
仮に素因の寄与が認められる場合でも、「3割」という数字に医学的根拠があるのかを問います。裁判例の相場と照らした修正を求めます。
交渉の進め方
- 減額主張の根拠(医学的資料・裁判例)を書面で出させる
- 主治医に「事故前の状態と事故の寄与」について意見を求める
- 納得できる根拠がなければ、減額なしの提示を維持して交渉。決裂ならADR・訴訟で争います(裁判所は安易な素因減額を認めない傾向があります)
よくある質問
Q. 健康診断で「ストレートネック」と言われたことがあります。不利ですか?
ストレートネックは身体的特徴に近く、それだけで減額の根拠にはなりにくいものです。萎縮せずに反論しましょう。
素因減額の言いなりにならないでください
虎ノ門法律経済事務所横須賀支店では、医学的資料に基づく反論で減額を阻止・縮小します。初回45分無料です。
>>無料相談の流れはこちら/>>減額されるケースの記事はこちら
※本記事は令和8年7月時点の裁判例・実務に基づく一般的な情報提供です。個別の事案については弁護士にご相談ください。
この記事の執筆者

弁護士法人TLEO 虎ノ門法律経済事務所横須賀支店
横須賀支店長・パートナー弁護士・税理士
中村 賢史郎
保有資格弁護士、税理士、司法書士有資格
専門分野交通事故事件・相続事件・不動産事件・破産事件を主に取り扱う
広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。交通事故事件では、裁判基準による適正な賠償額の実現を目指すとともに、依頼者の精神的なご負担を少しでも軽くすることを信念としています。
広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。交通事故事件では、裁判基準による適正な賠償額の実現を目指すとともに、依頼者の精神的なご負担を少しでも軽くすることを信念としています。
経歴広島大学法学部夜間主卒業
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年1月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年3月 神奈川県弁護士会常議員
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年1月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年3月 神奈川県弁護士会常議員


