示談書にサインする前のチェックポイント5つ
示談書(免責証書)に一度サインすると、原則としてやり直しはできません。「早く終わらせたい」という気持ちでサインした後に後悔しても、法的に覆すことは極めて困難です。この記事では、サインする前に必ず確認すべき5つのチェックポイントを解説します。
チェック1:金額は裁判基準で計算されているか
保険会社の提示額は、社内基準(任意保険基準)で計算されており、裁判所が認める水準(裁判基準)を下回っていることが少なくありません。特に次の項目は差が出やすい部分です。
- 入通院慰謝料(裁判基準との比較)
- 後遺障害慰謝料と逸失利益
- 主婦(主夫)の休業損害
チェック2:損害項目に漏れはないか
次のような費目が計上されているか確認しましょう:通院交通費、付添看護費、入院雑費、装具・器具費、診断書等の文書料、(物損の)評価損・代車費用。「計算書に載っていない損害」はこちらから主張しない限り支払われません。
チェック3:過失割合は適正か
過失割合が10%違えば、受取額は総損害額の10%分変わります。提示された割合の根拠(事故類型・修正要素)を確認し、ドラレコ映像や実況見分調書と整合しているか検証しましょう(過失割合のページ)。
チェック4:清算条項の範囲を理解しているか
示談書には通常、「本件に関し、本示談書に定めるほか、何らの債権債務がないことを相互に確認する」という清算条項が入ります。サイン後は、原則として追加の請求が一切できなくなるという意味です。物損と人身を分けて示談する場合は、どの範囲を清算するのかも要確認です。
チェック5:後遺障害・将来の手術への手当てはあるか
治療が完全に終わっていない段階や、後遺障害等級の申請前にサインを求められたら、いったん立ち止まってください。症状が残っているなら後遺障害等級認定を先に行うべきですし、抜釘手術など将来の治療が予定されているなら、その費用に関する留保条項を入れる必要があります。
サインを急かされたときの対応
損害賠償請求権の時効は人身部分で5年(事故日・症状固定日等から)あり、通常は焦る必要はありません。「専門家に確認してから返答します」と伝えれば十分です。誠実な担当者であれば、それを理由に不利益な扱いをすることはありません。
よくある質問
Q. サインしてしまいましたが、まだ間に合いますか?
示談書返送前なら撤回の余地があります。返送後でも、示談当時に予見できなかった後遺症については例外的に追加請求が認められた判例がありますが、ハードルは高いのが実情です。至急ご相談ください。
Q. 示談書のチェックだけお願いできますか?
可能です。無料相談の範囲で、提示額の妥当性と示談書の文言を診断いたします。
サイン前の「最後の確認」を無料で承ります
虎ノ門法律経済事務所横須賀支店では、示談書と損害額計算書をお持ちいただければ、増額の余地とリスクをその場で診断します。サインする前に、一度だけ確認させてください。
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※本記事は令和8年7月時点の法令等に基づく一般的な情報提供です。個別の事案については弁護士にご相談ください。

広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。交通事故事件では、裁判基準による適正な賠償額の実現を目指すとともに、依頼者の精神的なご負担を少しでも軽くすることを信念としています。
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年1月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年3月 神奈川県弁護士会常議員


